青島太平洋マラソン2024出走記

大会レビュー
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今年も青島太平洋マラソンの開催が決まりました!
第39回を迎える2025年の大会は、12月14日(日)に開催です。

エントリーは6月18日20:00〜開始となりました!
先着順となり、締切は7月18日の23:59となっていますが、締切前に定員に達することと思われます。

この記事を見てくださっている方は、エントリーするか悩んでいるか、すでにエントリーを完了させ、どんな準備をして本番に臨めばいいのか悩んでいる方だと思います。

今回は、青島太平洋マラソン通称「青太」の心配なアクセス面、スタートエリアとゴールエリアの情報、コース攻略までまるっとご紹介します。

大会の特徴

宮崎県総合運動公園が会場

会場となる宮崎県総合運動公園には、プロ野球のキャンプ地としてお馴染みのサンマリンスタジアムもあります。スタジアムはお手洗いや荷物置き場として開放されているため、スタート前に利用するランナーが多いです。スタートとゴールはこのサンマリンスタジアムの外周となっています。

すぐ隣の武道館が事前申込者の荷物置き場としても利用されており、レース後の更衣室としても利用できます。

フラットな往復コース

30kmまでのコースは、運動公園から市街地へ向かって国道220号を進み、宮崎神宮で折り返してくる往復コースです。アップダウンが少ないため、一定のペースを維持しながら走ることができます。

市街地では熱烈な声援を受け続け、自然と足運びが軽くなることでしょう。

4線スライド

市街地区間には宮崎神宮へ向かうランナー同士のスライドと宮崎神宮から帰ってくるランナーのスライドが同じ場所で行われる”4線スライド”区間があります。ここでの応援パフォーマンスは合計4回も見ることができるので、コース幅が狭くなりますが楽しいスポットです。

30km以降は南国青島へ

30kmほど走ってくると、総合運動公園に戻ってきます。「帰ってきたな」という感覚になりますが、ここからまだ12kmあります。一度ゴール地点を通り過ぎて約10kmに渡って走っていくのがトロピカルロードです。これまでは市街地や郊外のバイパスを走ってきましたが、ここで一気に南国リゾートに雰囲気が変わります。青島太平洋マラソンでしか味わえない景色の中で気分を新たに、終盤戦に臨んでいけるでしょう。

地元高校生による熱烈な運営

運動公園内やコース内、給水地点などのスタッフのほとんどが地元の高校生です。応援パフォーマンスも地元の高校が主体となっています。高校生ですから、やはり応援のパワーが違います。私の知り合いで出場経験のあるほとんどのランナーから「高校生の応援が力になる」という感想が出てきます。

魅力に感じたポイント

走りやすいコース

舗装がしっかりしていて道幅が広く、走りやすいコースです。青島の区間は道幅が狭くなりますが、すでにランナーはかなりバラけているので全く気になりません。序盤のバイパス区間は集団で走ることになるのでアップがてら無理な追い越しをせず力を貯めておきましょう。横風があるので、他のランナーをうまく風よけに利用したいところ。10km地点くらいから市街地に入ると、傾斜がなくなり、走りやすくなります。ランナーがバラけ始めますが、道幅が広いことには変わらないのでここからペースを上げていくレースプランがいいでしょう。

運動公園〜宮崎ICの区間は海から遮るものが何もないので横風に注意したいところですが、その分景色が素晴らしいです。バイパス区間のカーブは路面に角度がついているので気になる方はいるかもしれません。

景色がいい

バイパス区間は高台から周辺の田園風景や住宅街を見下ろせますし、南国らしい植物に囲まれています。市街地に入れば地元の方の応援が途切れることがなく、青島は言うまでもなく南国リゾートです。特有の植物とキレイな海を横目に走ると、30kmを過ぎている割には疲れを感じませんでした。

↑37km付近のトロピカルロード折り返し後すぐ

高校生の運営&応援パフォーマンス

スタートエリアからコース上まで、運営ボランティアのほとんどが地元の高校生です。スタートエリアでのお手洗いや更衣室の案内などはぎこちないところもありますが、誰かのために一生懸命な高校生の姿を見るだけで元気が出ませんか?自分のために頑張ってくれる高校生のためにも、最後まで諦めずに頑張って走ろうという気合いが自然に入ることでしょう。

給水所にいる運動部男子のテンションの高いノリはきっとみんなが好きではないでしょうか。

4線スライドエリアで応援パフォーマンスをしてくれているチアのみなさんだって、ただ踊っているだけではなく、ランナー1人1人の顔を見て、笑顔を届けてくれます。「応援の気持ちをランナー全員に届けるんだ」という強い気持ちを感じます。普段は自分たちの演技を見てもらうことをメインに活動していることでしょう。だからこそ演技を見てほしい気持ちもあるはずなのですが、そんな利己的な気持ちは走っていて全く感じられず、「ランナーを応援する」という純粋な気持ちだけが伝わってきました。

一生懸命な高校生の前では、大人として恥ずかしい姿は見せられないというプライドなのか、応援してもらえることへの感謝や喜びのせいなのか…自然にペースが上がってしまいますね。

地域の大歓迎ムード

地域の歓迎ムードも非常に印象に残りました。

宮崎駅の”お菓子の日髙”にはこんな貼り紙が↓

宮崎空港や宮崎駅に降りた瞬間、そして橘通などの繁華街や青島付近も、この時はマラソン一色となっていました。

37km付近に置かれているマンゴーゼリーや完走賞のメロンパンなど、地域の特色あるエイドや記念品も楽しんでいただけるでしょう。

参加にあたっての注意点

当日の会場アクセス

会場へは鉄道、路線バス、自家用車のいずれかで向かうことになるでしょう。鉄道の場合には最寄りの木花駅から徒歩20分程度かかるうえ本数が少なく1編成あたりの乗車可能人数に限りがあるためとても混雑しています。路線バスの場合には市街地から10分に1本程度の本数が出ており、運動公園目の前まで行くことができます。ただし、こちらも混雑は避けられません。電車、バスのいずれも混みすぎて乗れないという経験談も聞いたことがあるので、早めの行動が必要そうです。

自家用車の場合には近隣数カ所の駐車場に停めて、そこから会場までシャトルバス利用となります。駐車場は予約制ではないため、満車だった場合には他の駐車場へまわされてしまいます。あまりにもリスキーです。ちなみに、2024年大会参加時の私は、知人の車で空港付近の駐車場に向かい、そこからシャトルバスを利用しました。7:15頃に駐車場に到着しましたが、停められるのはあと数台というギリギリのところでした。会場には8時前には到着し、少し時間を持て余すくらいでしたが、それでないと車を停められず会場にアクセスできないことには怖さを感じました。

会場へのアクセスがこの大会唯一の難点かもしれませんね。

前泊と会場アクセス

前泊は橘通がおすすめ

宮崎市内の中心部である橘通にはビジネスホテルやコンビニ、飲食店が並んでいるので前泊におすすめです。公共交通利用で前夜の過ごし方よりも当日朝のアクセスを重視するなら宮崎駅付近もおすすめですが、周辺環境がいいのは橘通です。

橘通はコースにもなっているため、私が宿泊したホテルの目の前には19kmの表示がありました。

レース中も初見ではない道を走れることにより、この区間ではとても落ち着いて走ることができたと思います。橘通に泊まったことはレース中の心理状況においてもメリットがありました。

電車バスどちらでもOK

当日の会場アクセスは電車とバスどちらでもOKですが、遅延や混雑には注意しましょう。

会場入りで最も疲れない方法は自家用車ですが、6:30頃には橘通付近を出発しなければなりません。

コース攻略

序盤の横風には注意

スタートしてまもなくバイパスに上がっていきます。ここから市街地に入るまでは横風を受けることになるので注意しましょう。幸いなことにこのあたりでは集団がばらけていないので、風上に他のランナーを置くようにして風よけにしましょう。

ペースコントロールのコツ

青島太平洋マラソンというと、「フラットな往復コースでスピードが出せる」という印象をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。実際に走ってみて感じたのは、フラットなのは橘通付近の市街地(13km地点〜21km地点あたり)くらいで、他の区間は緩やかなアップダウンが続くという印象でした。バイパス区間のカーブでは路面の傾きの影響も受けるでしょう。

1kmごとに細かくペースを見て保とうとするのではなく、3kmくらいごとに測っていくのが良さそうです。例えば、1km5分ペースで走ると決めていたとしたら、3kmで15分で走れていればOKということになります。緩やかな上りが続く区間では当然ペースが落ちます。上り区間で無理に1km5分ペースを保とうとする必要はありません。ここでは多少ペースが落ちたとしても、次の下り区間で回復し、3km15分になっていればOKという余裕を持ちましょう。

橘通は応援がやまないうえ、フラットで幅広の走りやすい道になるためペースが上がりすぎないように注意が必要です。

中級以上のランナーならば、あえてこの橘通でペースを上げるというレースプランを作ってみてもいいかもしれませんね。

20km台後半が一番きつい

22km地点くらいから26km地点手前まで続く上り坂がコース攻略のポイントになります。橘通で飛ばしすぎてしまったランナーはここで一気に消耗してしまうのです。

坂を上りきったあたりから運動公園に入る約5kmにわたって、序盤に横風を受け続けた区間に戻ってきます。上り坂で消耗したランナーに、横風が襲いかかるのです。景色が変わらないこともあり、私はこの区間を走っている時に進んでいるような気が全くせず、こまめに時計を見てペースを維持できていることと、ゴールに向かって進んでいることを確かめたのでした。

上り坂ではとにかく力を抜いて走り、次の横風区間では無心になって淡々とリズムを刻んでいきましょう。運動公園からは沿道の応援が復活し、景色も楽しめるトロピカルロードが待っています。

青島は切り替えて楽しむ

30km以降のトロピカルロードはそれまでと景色が一変します。応援も途切れなくなるので、トロピカルロードに入るあたりから一度気持ちをリセットして、楽しむ気持ちで進みましょう。何も考えずに淡々と景色を楽しみながら走れば気楽に走り切れるはずです。記録狙いのランナーも、ここからは再びフラットになるので、少しペースを上げてみてもいいでしょう。ただし、それまでよりもずっと道幅が狭くなるのでランナー同士の接触には要注意です。

まとめ

会場アクセスや横風など、青島太平洋マラソンには難点があることも書きましたが、私の一番の感想は「楽しい!!」でした。

南国の雰囲気と人々の温かさ、ボランティアの高校生のパワーに触れられる素晴らしい大会です。JTBのツアーを使えばホテルから会場までのシャトルバスが利用できるので、アクセス問題は解決します。こちらのお申し込みは9月30日までとなっていますので注意です。

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