2024年で40回目の開催を迎えた新潟シティマラソンが今年も10/12(日)に開催が予定されています。
コースは例年と同じく、デンカビッグスワンスタジアムをスタートして、新潟市陸上競技場でゴールです。途中、新潟市のシンボルとも言える萬代橋を渡ったり、天気が良ければ佐渡島が見えたり、一口サイズのおにぎりやお茶漬けが提供されているなど新潟らしさをふんだんに感じられるコースになっています。ほとんどが日本海や信濃川に沿って走るコースです。アップダウンが少ないことから、記録が狙える大会としても知られています。
開催時期が本格的にシーズンが始まるタイミング直前でもあり、シーズンの一戦目として出場するランナーがほとんどという印象があります。
フルマラソンの部の他に、10kmのファンラン、保護者の付き添いがあれば年齢問わず参加できるユニバーサルランの合計3部門があります。
今回は2024年大会を走った私の感想などをまとめておりますので、エントリーに迷っている方、またエントリーをして直前の9月〜10月の時期の調整練習や戦略立てにぜひ参考にしていただきたいです。
新潟シティマラソンの特徴
新潟の名所を巡るコース
まずはスタートとなるデンカビッグスワンスタジアムです。プロのサッカーの試合が行われるフィールド周囲のトラックに入って参加する開会式から気分は最高潮です。
万代シティを通ったら萬代橋を渡って古町、そして信濃川沿いを走って日本海へと至ります。萬代橋を渡っている間の開放感はきっといつまでも忘れられない思い出になるでしょう。
新潟みなとトンネルはアップダウンに注意です。その後は日本海や信濃川沿いを走っていく、常に視界は大きく開けたコースになっています。
アップダウンが少ない
目立ったアップダウンはみなとトンネルくらいで、他は道幅が広く、平坦で走りやすいのも特徴の1つです。初心者向けとも言えるでしょう。
新潟のお米たっぷりのエイド
ひとくちおにぎりや鮭のお茶漬けなどの米所新潟の恵みをたっぷりと味わえるエイドステーションです。
ゴール後もサトウのお餅が振る舞われ、完走賞としてジャンボおにぎりまたはパックごはんがもらえますよ♪
ゲスト
大会の魅力の1つはやはりゲストの高橋尚子さんです。開会式やスタートエリアでの激励のお言葉と実践的なアドバイス、さらにはコース中にずーっと立ってランナーとハイタッチをしてくださいます。
魅力に感じたポイント
会場までのアクセスが良好
新潟駅からのシャトルバスが用意されており、会場へのアクセスがとても便利でした。帰りももちろんゴール地点の陸上競技場から新潟駅へシャトルバスが利用できます。ちなみに、JR白山駅が徒歩圏内なのでそちらも利用できます。
マイカー利用の方も、事前予約が必要かつ有料ですが、デンカビックスワンに車を停めることができます。完全予約制ということは、裏を返せば予約をすれば必ず停められるということなので、満車の不安なく会場へ向かえるので安心です。駐車場からシャトルバスに乗り換えて会場へ向かわなければならない大会もありますが、その乗り換えも不要なので移動の時間ロスがありません。帰りは陸上競技場からデンカビッグスワンまでのシャトルバスを走らせてくれています。
会場の導線がわかりやすい
新潟駅からのシャトルバスを降りると、そこからスタートへ向かう一本道の途中に荷物預けトラックが並んでいるという導線が作られているので、迷うことがありません。他の大会のように同じ場所を行ったり来たりさせられることも、荷物預け場所からスタートまで10分以上歩かされることも、公園内のあちこちにトラックが散らばっていることも、ブロックごとに整列場所が全然違うなんてこともありません。
わかりやすく、近く、簡単、スムーズな会場の導線が素晴らしいです。
フラットで幅広の走りやすいコース
スタート直後はやはり仕方ないですが、1km〜2kmくらい走れば自分のペースに持っていくことができるくらいにはコース幅が広いです。ランナーが密集する時間帯が短いので安全性が高いともいえます。
標高が低く、アップダウンが少ないため走りやすいコースです。目立ったアップダウンは前半のトンネル部分くらいなので、戦略が立てやすいでしょう。
ランナーの気分を上げる工夫と情熱
デンカビッグスワン内での開会式、ゲストの高橋尚子さんの盛り上げと実践的なアドバイス、景色、エイド等、ランナーの気分やモチベーションを上げる工夫があちこちにあります。給水やコース上のボランティアも熱心な方ばかりで、ランナーに声援を送り続けてくれます。
名物づくしのエイドと参加賞
ひとくちサイズのおにぎり、お茶漬けなど新潟のお米を使ったエイドにハッピーターンなどの新潟の地元企業のお菓子も並んでいます。
トートバッグなどの大会出場者限定の参加賞に加え、完走賞のジャンボおにぎりやパックごはんも魅力です。
銭湯の無料サービス
さらに、新潟シティマラソン特有なのが、大会前日と当日に周辺の銭湯にゼッケンを持っていくと何と無料で入ることができるんです。大会前日に体のケアとして入るのもいいですし、走り終わった後に汗を流すのにも最高です。
近くに温浴施設がなく、電車で数駅移動しなければならなかったり、自宅まで我慢しなければならないことも多いので、このサービスは嬉しいですよね。何より街をあげてランナーを歓迎してくれていることも伝わります。
参加の際に注意すべきポイント
新潟駅シャトルバスの混雑
24年大会参加時、6:40頃から並び始めてバスに乗れたのは7:10頃と、実に30分待ちでした。新潟駅から会場まではバス移動で15分、荷物預け締め切りが整列完了の15分前(7:45)整列完了がスタートの30分前(8:00)なのでかなり慌しかったです。7:30頃には会場に着けていたものの、荷物預けとお手洗いを済ませたらアップのための時間は10分も残されていませんでした。
気温の上昇
2024年大会はスタート時点で気温が20度に達しており、汗が出てくるほどではなかったが、気温の上昇に不安を感じさせました。そして案の定、私がハーフに達した10:15頃には気温が24度になり、11:00頃には26度まで気温が上がる事態となったのです。予報よりもやや気温が高くなりました。私は記録狙いで攻めた走りをしていたこともあって、暑さのために30キロ付近から失速してしまったのです。10月半ばという開催時期なのでまだ身体に暑さへの耐性は残っているところかと思いますが、年によってだけでなく気候的に朝と昼の気温差も想定しておいた方がよさそうです。
前日〜スタート前までの攻略
前日の新幹線は混む
前泊される方へのアドバイスですが、開催前日は3連休の初日にあたることもあり、昼過ぎに東京を出発する新幹線は混雑しています。1ヶ月前の10時の段階で指定席を取ることをおすすめします。大宮、高崎などから自由席を利用する場合では座れない可能性が高いです。
ホテルは駅近を取れ
前泊でホテルに泊まる場合、駅近に限ります。バスの発着は駅前ですし、ホテルの数も周辺環境も十分整っているからです。新潟の繁華街を楽しみたいという方であれば万代や古町周辺に宿泊してもいいかもしれませんが、交通の面では不便です。
場所は北口、南口のどちらでもいいと思います。バスの発着は南口ですが、結局バス待ちの列が新潟駅の高架下まで伸びます。大差はないですが北口の方が飲食店などの周辺環境が整っています。私は昨年南口のビジネスホテルに宿泊しましたが、夕食は結局北口方面へ出かけました。
マラソン前夜に欲しいものは駅前に揃う
前泊する方の夕食は駅周辺で十分にまかなえます。居酒屋が目立つ新潟駅周辺ですが、夜でも定食が食べられるお店やうどん屋さんなど、前日のカーボローディングに適したお店がたくさんあります。
コンビニ、ドラッグストアは駅周辺にたくさんありますし、駅ビルにゼビオが入っています。南口にはドンキホーテがあるので、何かを買い忘れた場合は朝食も駅前で揃います。
コースの攻略
序盤いかに抑えるかが勝負
目立ったアップダウンは前半に集中しており、後半は河川敷などの平坦な道が多くなります。そのため、前半は抑えめにしつつ、序盤の人混みやトンネル付近のアップダウンなどでペースが乱れないように気をつけましょう。一定のペースを保ってハーフを折り返すことができれば、後半は流れに乗って走れると思います。
また、前半は市街地から萬代橋、トンネル、そして日本海へとバラエティ豊かな景色を楽しめて、沿道の声援も続いて精神的にすごく楽です。後半はほとんど河川敷なので景色の変化が少なく、沿道の声援も少なくなり、気温が上がってくるため精神的にも身体的にもキツくなります。テンションが上がりがちな前半でいかに冷静に温存できるかが勝負の分かれ目になります。
細かいアップダウンはある
全体を通して長い坂はトンネル前後くらいしかありませんが、河川敷を走る際には土手を上ったり降りたりという細かいアップダウンはあります。それから、10km手前の曲がり角からの急な下り、11km手前の細かい曲がり角も私は嫌でした。まだ集団がばらけきっていない状態なので衝突や転倒に気をつけたいところです。
帰路の攻略
銭湯は混むが高回転
大会を走った後にはこの大会ならではのサービスである無料銭湯を楽しむランナーが多数います。新潟駅から一番近い「みどり湯」にはやはり多くのランナーが訪れ、大混雑です。しかしながら、混雑していて、次から次へと利用者が訪れる状況を察して長湯することなくどんどんと入れ替わっていくマナーの良さはさすがはランナーというところでしょうか。混雑の割には待ち時間やストレスなく利用できました。
混雑している様子を見て、諦めてしまうのはもったいないと思いますよ。
新幹線は自由席でいい
帰りの新幹線に関しては、新潟駅から乗車する方はあまり多くないので自由席で十分かと思います。少なくとも、座れないということはありません。実際帰りは時間が読めませんので、前もって指定席を買っておくのは勇気が要りますよね。途中の長岡駅や越後湯沢駅などからは乗車してくるお客様が多いので、新潟から東京まで2席をゆったり使えることはないと思っておきましょう。
余談ですが、帰りの新幹線で食べる完走賞のおにぎりは格別の味わいでした。
2024から2025の変更点
エントリー費を値上げし以下のようになりました。
フルマラソン:12,500円
ファンラン:7,700円
ユニバーサルラン:3,300円
エントリー費の値上げは新潟に限らず全国各地のマラソン大会で起こっていることなので、特別気にすることはないと私は思います。
それ以上に、今回のヨネックス社のTシャツやシューズなどのグッズ販売のように別途料金ながらもマラソンに付随する様々な取り組みがある魅力に目を向けていきたいですね。

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